三島でうなぎを食らう
うなぎ、と言うとすぐに連想するのは浜松、浜名湖だろうか。銘菓うなぎパイなんかで有名、というのもあるだろう。
けれど実はうなぎで相当有名な地域が他にあるというのを数年前に知った。
同じ静岡県の三島である。
なんでも富士山麓から湧き出る水にうなぎをかえすことで身が引き締まり、さらにおいしくなるのだという。
だから名産地ではないのだけれど、うなぎの名店がここかしこにひしめいているのだ。
うなぎが食いたい。
そこで恒例の「水曜プチっとツー」で今回選んだのが三島である。
プチっと、言っても往復で100キロは超えるのでいつもよりはちょっと長めだ。
三島へは永年無料化になった箱根新道を抜けて国道1号に出るのが一番早い。
なので今回のコースは
小田原→箱根新道→三島(うなぎ)→韮山(温泉)→伊豆スカイライン(絶景)→熱海峠→箱根新道→帰宅
と決まった。
そして例によって本記事ではうなぎを中心に、残りはまたひっぱって翌日報告で。
というのもうなぎについて少し語りたいからである。
今回の三島うなぎツアーはここ数年で実は3回目になっていて、我々はちょっとした三島うなぎフリークになりつつあるから、というのもある。
「桜家」「うな繁」に続き今回は「本町うなよし」を選んだ。
日本美食アカデミーならぬ日本美食学会なるHPがあって、そこの三島のうなぎランキングでそれぞれ1、6、2位となっていた。いずれも観光客がバスで訪れてしまうような超有名店である。
まあそれはともかく最初に訪れた「桜家」がうますぎた。
ふっくら柔らかなのはもちろん、タレのうまさ、店の雰囲気など、どれを上げても「来てよかったあ」と思わざるを得なかったからだ。値段は高いが。
そして是非とも語っておきたいのが
「うな重」と「うな丼」について。
そもそもその桜家に行ったときに、その2つがメニューにあって「いったい何が違うんだべ?」と思ってお店の人に聞いてみたら、要するにうつわが違うだけ、だったのである。
なんだってそんな「ややこしや~」なことすんのかと思ってマイハニーがうな重を注文したので自分はうな丼にしてみた。
そしてわかった。
うな丼は食いにくいのである。
なぜか?
うなぎをご飯にのっけにくいのである。
つまり、ほくほく、ほろほろのうなぎを箸で四角くちぎったあと、そのうなぎに合う分量のご飯を一緒にいただきたいわけで。
お重の場合、底も平らであるがゆえ、その四角い形を生かして四角く切り取ったうなぎに合わせやすく、ご飯を角に寄せれば上手に箸ですくうことができる。しかも自分の理想の「うなぎ対ご飯」の比率を決定できるのだ。
どんぶりではそれができぬ。
食いにくい。ご飯にうなぎがうまくのっかんない。
別々に食わないといけなくなることもしばしばだ。
桜家でその苦汁をなめたオレは「次回からは絶対にうな重派だ!」と決めたのだった。
ところが今回の「本町うなよし」は有無を言わさず「うな丼」だったため、再び苦汁をなめることとなった。
その悔しさが再燃し、思わず語らずにはいられくなった、というわけである。
でも味は抜群ね。
ここは三島駅から徒歩だと10分ぐらいだろうか。ここのほかに「元祖うなよし」というのもあってそっちはもっとでかいみたいだ。
とにかく中が狭い。1階にテーブル席が2つしかなく、2階もテーブル席5つと座敷卓が3つぐらいだったか。土日なんかじゃピーク時以外も行列覚悟だろう。
夢のいくら丼なんてのもある。ちゃんと蒲焼もついている。
もちろん肝焼きやうな玉など、サイドメニューもしっかりある。
結構なお値段である。うなぎの「上」や「特上」はうなぎの質が変わるのではなく量が増えるようだ。2枚の「うな丼」で十分だと思われる。
写真中央のエレベーターでテンポよくうな丼が運ばれてくる。昼時だったからか、あまり待たないで済んだ。
きたーっ!うな重、じゃなくてうな丼。うーむ。味は同じなんだ!と自分に言い聞かせた。
いや、どこで食べても三島のうなぎはやっぱうまいわ。
肝吸いもついている。
この前の「だるま」のようにお吸い物を別料金にしてくる店があるが、それはいただけない。日本のサービス精神から外れていると思う。
いやあ、おいしかったあ。
三島のうなぎ、これからもひいきにしたいものだ。
さて、プチっとツーの続きはまた次回にご報告いたします。
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