ちゅーた おやちゅちゅ中毒 後篇
それはある日の朝だった。
割と遅く起きた朝、新聞を取ろうと外に出た。
すると郵便受けに郵便物。
あれ?こんなに早く配達なんて珍しい。
「ああ、宅急便のメール便だわ。なんだこりゃ?」
新聞が重要なので、封筒には一瞥しただけだったのだが、「試供品」「楽天」という文字だけは認識した。
で、とりあえずトイレに入って新聞を読む。
ああ、すっきり。
で、さっきの何だった?
改めて封を開けてみる。
パッと見、カラフルなパッケージのそれは化粧品か何かの試供品に見えた。
「なんでぇ・・・・。楽天で化粧品とか買ったことあったっけかな?まあ、マイハニーが帰ってきたら見せてあげようっと」
と、暫く机の端っこ放っておいたのだが、パソコンに向かって作業をしていて疲れたから休もうと再びそちらに目をやると・・・・、
「あれ?これ、化粧品じゃないじゃん。ネコのエサじゃ~ん(*^▽^*)」
へえ~、どこのショップか知らんけど、味なことやるなあ。
さっそくちゅーたにあげようではないか。
はっ(@_@。
いや、待て。
マイハニーに相談、というか伺いをたててからにしよう。
これがもしかして麻薬のようなものだったら大変なことになるじゃないか。
おやちゅちゅに関しては以前も大変なことがあったのだ。
それは同居し始めたお義母さんがちゅーたのことをすこぶる気に入ってくれて、可愛くて可愛くてしょーがないらしく、仕事帰りに美味しそうなおやちゅちゅをお土産に買ってきてくれたときがあった。
それが中毒化したのだ。
お義母さんが帰宅すると「あれちょーだい、あれ~、あれだよ、あれ~」と、ず~っと足元に絡みついて離れなくなり、挙句、ロイヤルカナンには手を付けなくなってしまったのだった。
「ちゅーたかわゆす」一心から出たサービスだったのだが、即「おやちゅちゅ禁止令」が発せられたのだった。
元の状態に戻るまで随分とかかったものだ。
そんなエピソードがあるもんだから、ここは自分だけの判断で突っ走るわけにはいかない。
やがてマイハニーが帰宅した。
それでも、どーしてもちゅーたに試供品を食べさせてあげたい。
最近、食欲旺盛になり、すっかりロイヤルカナンも気に入ったようだし・・・。
そこで維水志は、ちゅーたに聞くことにした。
「ねぇ、ちゅーたぁ・・・・。これ、食べていーかどーか、マイハニーに聞いてごら~ん?」
「聞けるわけにゃーだろがぁ」
と返事をしたかどうかはわからんが、明らかに乗り気ではないようだが一応マイハニーの承諾が得られた。
だって、こんなんだもの、人間が見てもうまそーではないか。
中はとろ~り、ってのが許せないじゃないか、この、このぉ~っ。
シーバ?
名前はよく知らんが、このロゴは見たことある気がする。
そーいやロイヤルカナンは楽天のショップで買ったことがあるが、これってそれを作ってる会社とは違うと思うのだけれど、なんだってこんなのが送られてきたのかな?
ペットショップから、なんだろうな、たぶん。
やー、許しが出たぞ、ちゅーた。
早速食べようじゃないか。
すると、最初は慎重に匂いを嗅いでいたが、やがて、
「おお!こ、これはうみゃー」
とでも言わんばかりにすごい食いついてきた。
や、やばい、催促が止まらなくなりそうだ。
だが、その後、ロイヤルカナンを拒否ることもなかったので、ああ、これならおやちゅちゅとしてあげても差し支え無さそうだと思った。
最近ストレスが溜まっているような気もするから、むしろ精神的に良かったのではないか、とも。
が、それが甘かった。
スティック型のこのおやちゅちゅ、最初はピンクのパッケージのを与えたのだが、この時はそーでもなかった。
が、それが終わったあと、今度はゴールドのをあげたら、これがド・ストライクだったようだ。
もう、ちょっとこちらと目が合えば即アピールしてくるのだった。
そして・・・・・。
ロイヤルカナンはまたしてもエサ受けの中でいつまでも残っている状態が続くようになってしまったのだ。
中毒・・・・
再発。
もちろん、残りのおやちゅちゅは破棄が決定した。
まだあとウェットタイプのが同封されていたが、そんなのあげた日にゃ目も当てられない状態になるのは間違いない。
破棄、である。
こ、これは楽天のショップが悪いのか?
そうだ。絶対にそうなのだ。
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