維水志とマンガ その五
「サスケ」
維水志が少年時代にかなり感化された漫画は手塚治虫作品以外にもある。
サスケもその一つ。
白土三平の忍者ものではカムイ伝もあるが、単細胞の維水志には難し過ぎたろう。
アニメのカムイ外伝は好きで見ていたものの、それと同じものを求めてカムイ伝を読んだ日にゃ失望せざるを得なかった。
まるまる一巻、主人公のカムイが登場しない巻が確かあったはずで、とにかく内容がわからんのだった。
まあそれはともかく、サスケも出会いはテレビアニメだったろう。
アニメ版は純粋に楽しめた。
一方、原作漫画は後半が、なんというか、アニメとは違い辛辣な内容で、少年維水志にとってあまり良い印象ではなかったのだ。
父ちゃんの大猿は死んじゃうし、青年になったサスケの最後もなあ・・・・。
漫画を読んだのはアニメを見たのより後になる。
この赤目プロのコンパクトコミックスも全巻親戚の方から譲り受けたものだったはずだ。
そんなわけで維水志の中ではアニメのハッピーエンド作品がサスケなのである。
彼は少年たちのヒーローなままじゃなくてはいけないのだ。
強い威厳のある父・大猿も、永遠のカリスマでなくてはいかんのである。
絶対的な存在。
それが大猿だもの。
あんな風に、父から大切な教えを授かることが、自分の中である意味憧れだったのかもしれない。
維水志、実の父から生前何を教わったのか?と問うてみると、これだ!というものが思い当たらない。
なんだろうなあ・・・・。
それだけに大猿というキャラクターに随分と惹かれたし、原作漫画の中で死んじゃった時にはすごいショックを受けたものだ。
なかったことにしたかった。読まなければよかったとも思った。
で、だ。
肝心の各エピソードについて語ろう。
一番好きなのが蛍火の術の回だろうか。
サスケを敵として追い回す、九鬼一族の鬼姫が好きなんだわ。
女性キャラが男ばりに活躍するってのはガンダムの世界に始まったことではないのである。
月明かりのない夜でも光る、海ほたるだったかしら?それを使って鬼姫に一泡吹かせる場面とか、そりゃあもう痛快で何度も読み返したものだ。
で、その鬼姫も、最後は絵を描くことに心を奪われ復讐心までも忘れてしまうという、あれがまたいーんだ。
次はやっぱ四貫目との闘いかなあ。
あの音のしない特殊な手裏剣を投げる相手ね。
サスケの、これまでにないほどの絶対的なピンチだった。
そして最後にもう一つ挙げるとすれば、へちま兄弟との戦いだろうか。
このエピソードではへちま兄弟を敵とする娘さんを助ける大猿がかっこよすぎる。
か弱き乙女を救う、という設定はカリオストロの城が全てではないのである。
ああ、懐かしい・・・・。
もう一度読んでみたくなるが、後半が・・・・。
そうだ。ここはやはりアニメにしよう。
DVD、出てないのかしら?
出てるだろうて。
借りてこようぞ。
そーいや、バイクの名前、サスケにしようか四貫目にしようか悩んだのに、影丸にしたのは何でだっけ?
渋すぎるからか。
横山光輝の忍者影丸のほうがエンタメ性では断然高く、万人受けする、と思ったからかもしれない。
そーいや、ムルティ買ったら名前をロプロスにしようと決めてんだけど、そしたら維水志所有のバイクはどちらの命名も横山光輝作品から取ったことになるんだ。
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