四半世紀前③
そうしてギアチェンジ付きのゲンチャ(確かGT50だったと思う)をもらって以来、大きいバイクへの関心はますます膨れ上がっていった。
相変わらず雨でもなけりゃ毎日ゲンチャに乗って大学へ通っていた。そしていつものように駐輪スペースを求めて学校のまわりをばらく徘徊していた。
不思議なもんだ。
人間の意識というのは。
興味がなかったときには全く気にならなかったものが急に目に飛び込んでくる!
そう。大学のまわりはちょっとしたバイクの新車展示会と化していたのだ!
ちょっと前に買ったバイク雑誌に載ってた新型がここかしこに停まっているじゃないか!すごい!
時代はまさに空前のバイクブームだったのだ。なるほど仲間がゲンチャを卒業し中型バイクに乗り換えたのは時代の流れに乗ってのことだったのだ。
「オートバイ」という雑誌を何度か買った。いや発刊される度に買っていたかもしれない。各社こぞって250、400ccの新型を発表していた。ホンダのなんとかが何馬力で最強だのなんだのと、我ら大学生の話題もそんなんだった。そんで話しているそばから出たばっかの新型(RGガンマだったか)がキャンパスまわりに停まってたりするともう皆羨望の眼差しで見ていたものだった。
オレもいよいよ中免が欲しくてたまらなくなってきた!
翌年大学3年の夏、教習所へ通う決心をした。車の免許を取ったのと同じコヤマドライビングスクールへ。
家庭教師や塾のバイトで自ら収入を得、大学の学費も出せるほどの財力を持っていたので今回は親も文句は言わなかった。
しかしそうは言っても教習代を払ってなおかつ新型のバイクが買えるほどではなかった。だから免許を取ったとしても肝心のバイクがない!
そんな中、またまたラッキーな話が舞い込んできた。
いやー、オレって恵まれてるなあ・・・。
以前からバイクブームに乗っかって250cc(ニーハン)のバイクに乗っていた仲間がそれを卒業し400ccに乗り換えるという。そこで今まで乗っていたニーハンを5万円で譲ってくれるというのだ。しかもその5万はいつでもいいという。
つくづく寛大な仲間たちに恵まれている。今思うと小さき自分が受け入れられていたのも仲間の寛大さによるものが大きかったのだろうと思う。
かくしてオレのニーハンデビューが決まった!
ホンダVT250Fやあ!!
かっこ良すぎる。
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