敵情視察・後編
その夜、バイク好きの仲間にメールしていろいろ聞いてみた。
やはり最初はどんなタイプに乗りたいか、と問われた。
お勧めはヤマハのセローだと言う。理由は乗りやすい。楽しめる、ロングセラーで安心とのこと。
あとは25万で程度の良いニーハンなんかないっしょ、とバッサリ。
仲間お勧め。オフロード車かあ。考えてなかったなあ。
まあなんとなくその値段じゃ無理なのはわかってはいたが・・・。ここはやはりローン作戦でいくしかないか。
頭金をそれこそ15万程度払って2年払いとかにすれば月々の金額も1万そこそこで済むのではないか。
もしかしたらあのかっこええニンジャだって選択肢の1つに加えられるかもしれないし・・・。
ってことで早速ネットでローン関係を探ってみる。
あるあるあるあるー。
弁慶(以降「泣き所屋」)。「新車が半額で乗れる」とうたっている。しかもバイクの割引価格がオープンで載っている。珍しいなあ。
こりゃこれ以上安くしません、それ以下なら売りません的な強気な姿勢の表れなのか、それともそこから交渉しだいで安くなるのか、これは一度訪れてみる価値はありそうだ。割り引いた上での残価型ローンなら月々の支払いはもっと安くなるはずだ。
てなわけで早速翌日に敵情視察第四弾。
実は引越す前に住んでいた家のすぐ近くに泣き所屋はあった。歩いて3分という近さに・・・。皮肉なもんだ。そんな時には目もくれず、だったのに。
で車で40分ぐらいかけて泣き所屋へ到着。
うむ。ここも赤男爵系だ。誰も声をかけてこない。「いらっしゃいませ」すらなし。倉庫だ。セローもある。
明らかにコミュニケーションが不得意そうなあんちゃんに声をかけてみる。
「すみません。残価型ローンについてちょっと聞きたいんですけど。」
というといろいろ説明してくれるのだがそりゃすでにわかってる内容で・・・。こっちが知りたいのは割引がどのくらいあるか、ということなわけで・・・。質問の仕方がよくなかったか。
らちが明かないんで「じゃあ見積り出してもらえますか?」ということで狭いオフィス?へ。
何を見積もりますか?と問われ、まずはヤマハのセロー。それと同じニーハンでは値段の差がわからないのでニンジャの400の名を挙げた。
というのも昨日梅田屋で見たニンジャを調べたら、その400ccが新発売になっていて、雑誌にもよく見れば大々的に広告が載っていた。400はムリ、と思いながらもなぜ見積もってもらったのかは自分でもわからない。
まるで商売っ気のない表情で兄ちゃんがおもむろにプリントアウトした見積書を見せてくれた。
?ん?
おいこら!バイクの値段が定価じゃおまへんか!あんた、見積りになってまへんがな。
「あれ?これ割引は?」
怒りをこらえて問うてみると無表情な兄ちゃんから信じられない言葉が返ってきた。
「あ、これは月々の支払負担を減らすことが目的なので割引は一切ありません。」
あほか。
アホかあほかあほかあほかあほかーーーーっ!