スタレビのアカペラ
クリスマスイブ、スタレビのコンサートの続き。
山下公園の夜景を楽しんだあと、コンサート会場には開演15分前ぐらいに到着。
辺りを見回すと・・・・
年齢層が高し!
さすが結成30年記念ライブだ。彼らももう50越えているわけで・・・。
それでもこうしてライブを中心に全国まわってんだからすごい。元気と勇気がもらえる。
予想通り5分遅れぐらいに始まった。
オープニング曲が始まると皆さん立ちあがって軽くリズムを取りながら踊り始めた。
30周年にちなんで30曲もやるから、うわさでは4時間近くやるんだそうだ。
だいじょぶか?へとへとにならなければいーが・・・。
その心配をよそに、オープニング曲が終わったあとボーカルの根本さんから「バラードのときはお座りになってお聞きください」という提案があった。
さすが客の年齢層を考慮しての配慮は嬉しかったが、コンサート会場でそう言われてそそくさと着座する聴衆の姿もなかなか他では見られないかもしれない。
デビューの81年から5年ごとにアルバムを映像で紹介し、その中から3つを選曲して連続で演奏する。
その合間合間に根本さんのMCや昭和色バリバリのメンバーとのやりとりがあったりする。
で、オープニングのあとの1曲目にやられてしまった。
「トワイライトアヴェニュー」だった。
この曲には思い入れがある。
スタレビはアカペラだけのアルバムを出してるくらいアカペラに力を入れている。
それこそ今ではアカペラだけをやるグループがちらほらいるが、当時はそんなの外人ぐらいで日本人で、しかもバンドでアカペラやるなんて結構珍しかったと思う。つまり彼らが走りと言っていいかもしれない。
それで当時81~86年の間に出た「チャーミング」というアカペラのアルバムがあったのだが、どーゆーわけか私を含む高校時代の仲間5人でこれを真似てみようということになったのである。
嬉しいことに高校卒業後も仲間との絆は深く、大学を経て社会人になっても付き合いは続いていた。女性も含め20人ぐらいだろうか。
そんな仲間たちの結婚ラッシュが20代後半に始まるのだった。
誰かが結婚するとなると、式の招待客は会社の人間より友達の人数のほうが多かったりするぐらいだった。
だったらこのアカペラを仲間の結婚式の出し物にしよう、ということになった。いや、そもそも誰かの結婚式でやろう、というのが始まるきっかけだったのかもしれない。
それでも楽譜を書ける専門家がいるというのではないから本格的にはやれないが、仲間に一人、とても音感の強い者がいる。
で、そいつがそれぞれのパートをテープに録音たものを他のメンバーがもらい、各自自宅で練習をする。そしてスケジュールをあわせて貸しスタジオに集まって練習したのだった。
私を含めたこの5人のアカペラメンバーを音符のおたまじゃくしにひっかけて「あまのじゃくし」と名づけた。
このチャーミングというアルバムからは「チャーミング」「スイートメモリーズ」「上を向いて歩こう」を選んだ。他に山下達郎のオンザストリートコーナーから「So Much in Love」を選び、レパートリーは4曲まで増えたのだった。
誰かの結婚式で初めて披露してからというもの、これが仲間内では目玉になっていった。「オレのときも絶対あれやってくれよ」って言われるものだから、上記の曲に加えてさらにレパートリーを増やそうということになった。
そして選んだのが、先ほどの「トワイライトアヴェニュー」だった。
この曲はまた別のアルバムにアカペラバージョンとして収録されているのだが、これが尋常じゃなく難しいのだった。
音感の強い彼の話では、パートが5つでは足りないということだった。
まあ、プロではないのだからパートけずって簡略化してでもいーから、ということで確か1回は披露したと思うのだけれど、結局、他の3曲ほど完成度は高くはなかったのだった。
つまり未完成のまま。
やがて30代前半までで片付くやつらがほぼ片付いたのとともに「あまのじゃくし」の出番も終わった。
それがまさか今日、コンサートでこの曲が聴けるとは・・・。
いろんな想いがこみ上げてきて思わず涙腺が緩んでしまったのだった。
ともあれ今回のコンサートでも期待通りスタレビはクリスマスソングのアカペラをやってくれた。
1本のマイクで会場じゅうに美しいハーモニーが響き渡る。
なんとも貴重なひと時だった。
他に根本さんがハンドベルをしくじるなどハプニングも満載でとっても楽しかった。もしまた来年もあればぜひとも来たいと思うのだった。
↑「4時間はおじさんには長い」「アカペラやってみたい」などなど、いろいろと思われたかたは、是非押してくだされ~(ノ^∇^)ノ