Mission: 台風より早く帰れ
新潟フェリーターミナルを午前10時ちょっと前に出たあと、そこまで来るのに使ったバイパスにすぐに乗れるもんだと思っていた。
だけど目前に見えるのがそうだったのに、てっきりそれが高速道路だと勘違いしてしまったようだ。
後から地図で見たら長岡ICまでは70キロほどで、そのバイパスに乗ってりゃ90分程度で順調に着けたはずなのである。
あろうことかその手前で曲がってしまい、暫く海沿いの一本内側の166号という道路を行く羽目になってしまった。
「長岡」という標識が出るのを期待するのだが、いつまで経ってもそれが出てこない。
代わりに「燕」というのはあるのだが・・・。
どーにも不安になって1時間ほど走ったところでコンビニに立ち寄って道を尋ねた。
ところが店員が若い女性で道を知らないのだった。だが近辺の地図を持ってきてくれ、それによると方向は合っているようだったのでそのまま進むことにした。
また30分ほど走るがまだ「長岡」の文字はない。
そろそろ自分が持っている地図のエリア内に入ってないか、とバイクを停めるとちょうどマイハニーから電話があった。
なんという偶然。
マイハニーにおおよその現在地を告げ、ネットで道を調べてもらった。
最初からそうすりゃよかった。この時点ですでに90分近くを消費していた。11時過ぎである。
しかも長岡ICまではまだあと30キロ以上ありそうだと言う。
12時まわっちまうやんけ。
後で調べたら、方向は合ってるんだけど、曲がるべきところを相当行き過ぎてしまったようでかなりな遠回りみたいだった。
で、ようやく長岡ICに乗って一番手前の越後川口で休憩したのが12時45分である。
やっぱ3時間・・・。
コンシェルジュ情報によると、まだ渋滞は発生していないが、たいてい3時ぐらいになると東京近郊で渋滞が始まるのだという。
う、もうすぐ1時。
ここから練馬までは220キロである。ちょ、ちょうど渋滞が始まるころやんけ。
それに台風も近づきつつある。
マイハニーによると小田原はすでに雨が降ったり止んだりしているとのことだ。
とにかく先を急ごう。
高速道路の地図で帰りの経路を決める。
よし!
練馬のだいぶ手前で曲がっちまうから渋滞を避けられるかもしれない。
そしてあきる野ICで降りるか、それともさらに渋滞を避けるためにそのまま中央道に乗って相模湖東ICから厚木を抜けて帰るか、状況次第で決めることにしよう。
気合いの1時間ライドで100キロ先の赤城高原SAまで一気乗り。
2時だ。
お土産を買ってさらに進む。
途中、事故で5キロほど渋滞に遭遇。
速度を下げてすり抜けていたら後ろからすごい勢いでやってくるバイクが2台。
道を譲って人のふんどしで相撲を取ろうと暫く付いていくが、無理。
ありゃあ70キロ以上ですり抜けてんだ。危なくてビビッてしまい、ついていけない。
やがて事故渋滞を抜けるがやはり間に合わなかった。
高坂SA手前あたりですでに混み始めていた。
神経をすり減らして再び渋滞の中をすり抜ける。
10キロ程度で済んだが今度は通り雨だ。
これもすぐに止んだが、台風が着実に近づいているのがわかった。
予想通り圏央道は空いていた。
赤城高原SAから100キロ地点、狭山SAで休憩直前、雨が降り始めた。
「間に合った。カッパが着れる!」
3時40分だった。90分走り続けたようだった。
toruさんから「無事に帰宅」とのメールが入っていた。
ええなあ・・・。
そーいや昼食がまだだったことを思い出した。
ホットコーヒーとお惣菜のスパゲティをレンジであっためて食べる。
(ほんとはおいしそうなパンが売っていたんだけど・・・
ハ、ハエが飛んでる!
か、買えなかった。狭山SAよ、少しは気を使えや)
さて、この後どーする?
選択肢は2つ!
もう外は本降りだ。
1.八王子近辺で降りて渋滞の中、雨に打たれながらとぼとぼ進むか。
2.それとも渋滞を避けて相模湖東ICで降りるか。
普通なら当然、2を選択するだろう。
だが代わりにこの雨の中、ワインディング連続の道をタイヤの磨り減った影丸で走らねばならなくなる。転倒の可能性はかなり高い。
さあ、どーする!?維水志!?
問うまでもない。
渋滞嫌いだもーん。
こ、転ばなきゃいーんだ!
初めてカッパを着込むぞい。
そして荷物も、
ふふ、すでに赤城高原SAで荷物には百円カッパを着せておいたのだ。
ふふふ、そしてこの状態でもカッパが取り出せるようになっている。雨に打たれるより何よりこれがやりたかったのだ。
上からの雨には耐えられるね。
ここで積載に関して一つ。
実はドラムバッグの肩掛け紐用のフックを荷掛けフックとして利用しているのでさかさまにシートに乗せている。これにより安定感も増すのである。
そしてレインスーツも楽しみじゃんか。
土砂降りなのに体が濡れないなんて!
いつもちょっと降られてフルフェイスのおかげで顔が一切濡れずに不思議な感じがするものだが、今回は全身が濡れないんだ。
いや、たっのし~い!
シューズも防水だし完璧じゃんか。
ふふ。こうなると怖いのはスリップと横風だけだね。
さあ、ここから自宅まで一気に帰るぞ!
うむ。給油が一度必要だな。
↑最後まで読んで頂きありがたき幸せでごんす(@^0^@)
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