And Then There Were None
'Appointment With Death'を読み終わり、引き続き'And Then There Were None'を読破中。
前者の感想は、と言うと、
※以降、多少のネタバレがあります。
アガサクリスティと言えば、今読んでいる「そして誰もいなくなった」が有名。
不可解な殺人が次から次へと起こる、というのが定番なようだが、前者「死との約束」では殺人は1回しか起きない。
そういう意味では盛り上がりに欠けるのだが、最後のどんでん返しに行き着くまでのポワロの推理と理由付けがおもしろかった。
それと物語が展開する場所がペトラ遺跡とかがある中近東あたりで、そのエキゾチックさがストーリーになんとも言えない不安感を与えているような気がする。
一方、こちら「そして誰もいなくなった」は、
おもしろいなー。
もう3人、死んじゃったよ。
概要はこうだ。
お互いになんの関係もない登場人物10名が偽りの手紙や職業斡旋などにより無人島に1つしかない大邸宅に集められる。
だが、彼らひとりひとりには血塗られた過去があり、何らかの死に関わっている、という点で共通点があったのだ。
そして一人、また一人と殺されていく・・・。それも古い童謡に合わせたように。
おまけに一人が死ぬと同時に10体あった人形もひとつずつ消えていくのである。
これを読んでいると、日本のアニメで見てきた金田一少年とか名探偵コナンとかは皆、少なからず(いや、ほとんどかな)この作品のパクリなんだろうと思う。
金田一耕助シリーズの子守唄や俳句に合わせて殺人が行われるのもまさにこれだ。
それと、「そして誰も~」では無人島への招待主がUna Nancy Owen(招待状によって違う)という人物で、後に頭文字を取って読むと'unkown'(不明人物)であることが判明するのだが、金田一少年のある回では、同様の招待主が「レッドラム」(redrum)という人物で、逆から読むと'murder'(殺人)という、なんとも安易な設定で笑いをそそられるのである。
まあ日本語で「レッドラム」って書かれたら容易に判断できないだろうけどさ。
さて、物語は3人目の犠牲者が出たところで、ちょうど半分を読み終わったところまで来た。
それまでの二人の死が、偶然なのか、それとも殺人なのか判断しかねていた登場人物たちは三人目の殴打による死で自分たち全員がターゲットであることを確信するのである。
さらに、島中の探索により、他に人がいる可能性がないことから、Mr.Unkownは残りの七人の中にいるということが前提となった。
ここからいよいよ後半だ。
自分自身がターゲットであることを認識し用心深くなっている登場人物が、どのように裁かれていくのかが見所だろうね。
一気にクライマックスにむかっていくだろう。
これ、昔買った本なんだけど、当時はきっと最後まで読んでないと思う。
内容を覚えてないし、冒頭部分が難しいのだ。
いきなり8人の登場人物それぞれの簡単なエピソードから始まるんだけど、物語本編に通じる共通点が見いだせないのと、それぞれに関連する固有名詞がポロポロ出てくるんで状況がイメージしにくい。
たぶんそれで挫折したんだろうね。
もうちっと読んでいけばおもしろかったろうに。
まあその分、いま楽しめるからいーんだけど。
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