土地さえ決まりゃあ

ラピュータ・ミラクルによって新たな土地候補を見つけてもらった維水志は、マイハニーにも土地を見てもらうため、その日のうちに再び現地を訪れたのだった。

あ、それでその土地ですが、昨日は図を作る気力がなかったもんで途中で断念しちゃいました・・・・。

それがこれです。

①②③と、三方が道路に囲まれている感じ。それぞれ幅が4メートル以上ある。南側も大きく開けられる。

何よりも圧迫感がないところが最高である。

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現地を見たマイハニーは、今まで候補だった土地が四面楚歌だっただけに、ここはだいぶ気に入った様子。

維水志的には興奮冷めやらないこともあって、もうここで土地問題は解決してはいるのだが、それはまだ自分の中だけのこと。ちゃんと妻の意見も聞いておかねばなるまい。

元々この町が大っ嫌いなマイハニー。

しかし、維水志の財力や通勤、その他暮らしやすさを考慮すると、どうしてもこのエリアを置いて他に候補地が見つからなかった。なので彼女には涙をのんでもらうことになってしまったのが本当に申し訳けなかったと思うし、腹をくくってもらったことにとても感謝している。

あと、予算的にも問題があるのだ。

土地価格は前回よりも140万ほど高くなるし、何よりも新土地は準防火地域なのでサッシ代も100万近く上がってしまう。トータルで200万以上変わることも考慮しないといけなくなる。手放しでは喜べないのだ。

まあその辺りは家本体の価格を抑えていくしかないのだろうけども。

だが、とにかく土地が決まったことは何よりだ。

これでいろんなことが再び前進し始めるのだ。

まずはプランの立て直しだ。

早速この土地の図面を新人建設や斬新にも見てもらってニュープランを立ててもらおうと目論んでいたのだが、土地を見せてもらった帰りに小倉納豆ハウスに釘を刺された。

一応、土地を見つけた手前、まずは彼らにプランを立てさせて欲しいのだと言う。それで他の業者にはひとまず内密にしておいて欲しい、と言うのだった。

だが、新人建設や斬新に「土地の詳細がわかったらまた連絡します」と伝えてあるし、同じエリアで四面楚歌の土地よりも駅近である、という情報だけはわかっていたので、それもすでに教えてあるのだった。

それを小倉納豆ハウスのジャガムラ氏に言うと、とりあえず待ってもらえますか、の一点張りだったのでその場は納得するしかなかった。

だが、やはりその日のうちに早速、ジモン氏から連絡があった。

やっぱり・・・・。

もちろん四面楚歌の土地には用がないのでそれはご丁寧にお断りしたのだが、それで話を終わりにするわけにもいくまい。

案の定、「どこですか？」と強く聞かれるもんだから、内緒にしてくれって言われてるんだ、とゴネると、「建設許可の看板も出ていますから探せばわかりますよ」と詰め寄られたので「だいたいあそこらへ～ん」と押し切られてしまったのだった。

あ、別に口が軽いわけじゃないから。どのみち絶対バレちゃうし、早くプラン建ててもらわないといけないから。

そう。そして・・・・、

新人建設や斬新にも限界を感じ始めていたので、ここは他の業者を新たに発掘する必要があるのじゃないか？とそう思ったのだった。

土地があれば何でもできる、ダァ～っ！

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