維水志と競馬(2)
チャカ塚ちゃんとウィンズに行ったことも何回かあった。
そんなとき、チャカ塚ちゃんが、地べたに座り込んで「競馬に命かけてんぞ」的な雰囲気で一心不乱に予想をしている連中を見ると、決まって「ほら、社会のゴミがいますよ」と言ってたが、それを聞いた維水志は「そ、そういう自分はどーなんだ?」と思ってしまったものだ。
だが今となってはよくわかる。否、そんときもわかっていたかな。
親父とチャカ塚ちゃんでは競馬に向き合う姿勢が明らかに違っていた。
ちゃんと引き際もわかっているし、何と言っても彼の場合は馬が好き、ということにつきる。
維水志の場合は、さすがに「父」「母の父」まで名前を言われてわかるレベルまではならなかったわけで。
なので、その会社を辞めて、チャカ塚ちゃんとの付き合いもほぼ年賀状のやり取りだけのレベルになってしまった現在ではあんまり興味をそそられることはないのだった。
が、しかし!
なんか最近、「そうだ。競馬をやろう!」と、何故だかわからないがそう思ったのだった。
たぶん、いや、間違いなく、自分の小遣いを増やしたい、という不純な動機であることを認めよう。
それであれからまた随分と時が経っているから、まずは現状を把握することに勤めた。
確かもう10年以上ぐらい前?に、なんちゃら-PATとか呼ばれる、電話投票システムが始まったのを知っていて、実際利用もしたのだが、なんかやたら面倒なシステムだった覚えがある。
今なら絶対に当時のものより便利なシステムになっているに違いないのだ。
で、調べたらやはり相当楽に馬券購入ができそうだった。
しかも楽ちん銀行の口座があると都合がいい、とある。
おお、そーいや家のローンをここで組もうとした経緯もあって、口座を一つ開いてあったのだ。
おあつらえ向きである。しかも、これ以外に使い道がなさそうじゃないか。
で、ネット銀行だと入金が面倒くさそうなのだが、楽ちん銀行の場合、ゆうちょ銀行とコラボしているため所定の手続きを行えば「ゆうちょ⇒楽ちん」口座への入金が無料で行えることも判明した。
こいつぁいー。
早速申し込む。
手続きが完了する。
ならばまずは千円から遊ぼうじゃないか。
かくして土曜日を迎える。
まずは競馬新聞を買わないと。
で、競馬新聞と言えば、エロスポ、いや東スポ。
これに尽きる。
師匠のチャカ塚ちゃん直伝である。
なにも400円とか出して、競馬専門新聞を買わないでいいのだ。
これであれば100円そこそこで済む。
間違えちゃいかんのは、土曜の夕方ぐらいに出る版じゃないといかん。
「東京日曜確定」って書いてあるやつじゃないと意味がないのだ。
コンビニに向かう。
当時は120円ぐらいだったと思うのだが、なんと、今じゃ140円もするのか。
まあいい。それでも安い。これでいっぱい遊べるのだ。
時はまさに春の天皇賞。
久々の予想をするのがGⅠかあ。
時代は流れているねえ。
昔は東スポと言えば、「本誌渡辺」だと思ったが、今は違う人になってんぞ。
そして三連単という馬券も買えるようになってんだったな。
そんな、三連単なんて敷居の高い・・・・。
維水志はまず手堅くワイド馬券からだね。
地味~に増やして、千円が一万円ぐらいになったら馬連にしよう。
三連単は・・・・。
五万円ぐらいになってからかな。はは・・・・。
ふむふむ・・・・。
ほう。
ふ~ん・・・・・。
・・・・・・・。
かくして、先週、維水志の競馬生活が再スタートしたのだった。
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