雨の中の五色温泉
午前8時23分、那須高原SAにて給油を済ます。
ここでBluetoothナビを設定してみる。
予定では姥湯温泉に行くつもりだが、そこまでの道が雨が降った後でもライダーにとってはかなりヤバい、と聞いている。
現在、雨はさらに激しくなっているし、山形地方も午前中はずーっとこんな調子らしいので、温泉地までの道はさらに大変なことになっていることが予想される。
こりゃ温泉地を他のところに変更する必要があるだろう。
それは後で決めるとして、一応そのまま目的地を姥湯温泉に設定すると、残り133キロとなった。
あら、もうそんなもん?
9時半ぐらいに温泉地に着けばいいと思っていたが、現在8時半。この分だと到着は10時を回るだろうな。
まあのんびり行こう。
どーせ雨なのだ。
このままじゃソロキャンプも無理かもしれん。
そうなったら宿泊地自体をカプセルホテル等に変えなきゃならんのだ。
・・・・。
一体、今日出発した意味はあるのだろうか?
そんな不毛な結論に行きつくのは御免こうむりたい。
気を紛らわすために、ナビついでに音楽もBluetoothで聞きながら行こうじゃないか。
雨でバッテリー電源とつなぐことができないが、まあ温泉入っている間に充電器につないどきゃいーべ。
出発!
むーん。さすがに安物のイヤホン。音が割れるわ。
気合いの1時間ライドで吾妻PAに到着。
ここで作戦を立て直す。
そーいやさあ、高速道路を走る時に便利なフリーマガジンがあるのだ。
これこれ。ハイウェイウォーカー。
昔は長っ細いやつで各自動車道の地図だけが載っているものがあり、コレクションしたくなったものだが、最近じゃ地方情報誌の中に地図が載っている、というスタイルになったのだね。
スマホの画面で見るよりも、こちらのほうが全体が見れるのでどこで休憩や給油をするかなどが一目でわかり、行程の計画が立てやすいのである。
で、以前、中央道でこれを探したらなかったのだ。
もしかしたらどこかにあったのかもしれないが、見つけられなかった。
もしないんだとしたら、そこがネクスコ東日本と中日本の格の違いなのだろう。
コンビニでお茶を買って雨宿りをしながら検討するつもりが、横の見知らぬライダーが喫煙をし始めたのでその場を離れる。
知らないやつの煙を吸うのは嫌。
雨が降っているから逃げ場が他にないのがムカつく。
しょーがないんで、バイク置き場で立ってスマホを検索する。
こんなときブログは便利だ。
自分が記しておいた記事を読み直す。
もう一つの候補は駐車場から歩いて15分だというからこれもパスだな。
他の二つは営業時間的に言って無理だ。
ならば、候補に入れてなかった温泉宿から探すしかない。
時間が合うやつとなると・・・・、
確か屋根がついているところがあったはず・・・。
おお、これだ。
五色温泉 宗川旅館。
ここにすっぺ。
ここって確か、テレビの「やまがた発」で、ひろみちお兄さんが訪れていたところかもしれない。
だったらもう一度録画を見直しておけばよかったか。
ナビの目的地を変更する。
おお、残り30キロ弱になった。
さっきより近くなったわ。
すでに時間は午前10時になろうとしている。
ミュージックは停止して、再出発!
ものの数分走ると、メット内にナビの案内が。
「うんちゃらかんちゃらを左方向です」
?あれ?
確か降りるのは福島飯坂インターじゃなかったっけか?
なんか聞いたことがない名前で聞き取れなかったぞ。
まあ行き先を換えたのだからそうなのだろう。
ここはナビに従うことにしよう。
すると福島大笹生という読めないインターで降りることになった。
JCTとなっているが、ここで終点なんですけど。
それにしても先ほどからナビの音声に不具合が発生している。
ナビの音声案内が入ると同時に音楽が再生されるのである。
もお・・・・。
インターを降りて音楽アプリを停止するのだけれど、発進するとまた音楽が鳴り出すの繰り返しを3回もやった。
ナビの操作が手袋をしたままだとできないので、えれー面倒くさいことをやってしまった。
もうどーにもならんので無視して出発した。
雨の中、順調に進む。
ってことはここはまだ福島なわけだ。
なんか見覚えがあるようなないような道を進む。
やがてナビは影丸を山道へと誘う。
五色温泉の看板みっけ!
右折しようとしたところで工事現場の人に停められる。
まさか、通行止め?
と、思ったが、工事のトラックが出入りするので気を付けてください、との忠告だけだった。
無線で「バイク1台、行きます」と連絡も入れてくれた。
そりゃ有難い。
ここから6キロ?
山道を6キロって結構あるなー。
一気に進みたいが、路面に濡れた落ち葉が散乱していてスピードが出せない。
恐々と走りながらようやくたどり着いた。
やった\(^o^)/
朝、3時40分に家を出、約7時間経過した10時45分、ようやくスケジュールの一つをこなすことができるのだ。
し、七時間かあ・・・・。
そんなに時間が経過したようには思えないのが不思議だ。
クルマの7時間なんて、きっと地獄でしかないだろう。
バイクだと、しかも雨だというのにそう感じないのはこれ如何に?
さっそく受付へ・・・・。
ああ、その前にレイングッズを脱いでからじゃないとダメだわ。
日帰り温泉は露天風呂に限られますがいいですか?と問われたが、端からそのつもりなので問題ない。
受付で600円を支払う。
露天風呂は離れにある。
その前にトイレを借り、盗まれたら困るメットだけを持って降りしきる雨の中、離れへ向かう。
ああ、ようやくの温泉。
1時間ぐらい浸かって疲れを取ろうかしら。
中に入ると、
こんな感じ。
おー。この鄙びた感じが情緒があっていーわあ。
脱衣所で身に付けていたものを脱ぎ捨てる。
おお、あの雨の中、靴下さえ濡れてないじゃないか!
風呂から上がった後も快適にライディングが続けられるぞ。
そーいや、今回から使用し始めたスノーボード用のアンダーパンツ。
ちょっとゴワゴワしていてはいているのがウザくなってきたのでここで使用を中止した。
い、要らないかも・・・。
さて、お風呂をいただこうか。
雨でも恩恵はあるものだ。
こんな天気じゃ他に客はいない。
雨だからこその貸し切り状態なのだ。
(そもそも平日の昼なんかにここに来るやつもめったにいないだろう、ということは置いといて)
くつろぐ、と言ってもそう長くは入ってられないのが温泉だ。
結局、30分程度だったろうか、風呂から上がる。
単身さんからメールが来ている。
午後から天気が回復しそうだ、とある。
そ、そうなの?
もうすぐ昼なんだけど止む気配がないんですけど。
でもこれは有難い励ましだ。
それを信じて次へ進むとしようか。
のんびり着替えたり、情報収集等をしていて結局1時間ちょっとの滞在時間だった。
雨の中、再び出立する気になかなかなれなかった、というのもある。
だが腹も減ったし、お昼を食べに行かないとな。
実はお昼を食べるところはもう決まっているのだ。
つづく。
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