Ninjaよ!私は帰ってきた!!

バイクが紡ぐ彩り生活!

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バイト戦士 03

前回の続き。

 

こうして新たなバイトを探すべく、2年前にも利用したバイト募集アプリの使用を再開した。

 

なんせ二年前は大変だった。

採用されるまで12回ものリクルートにトライしたわけで。

そんな経験から雇ってもらえそうな業種ってのはだいぶ限られたものになる、ってのはよく理解できていた。

つまり、朝早くから昼ちょっと過ぎぐらいの時間帯で週5日ぐらいシフトに入れてもらえそうな仕事。

 

飲食業界である。

 

もうそれに絞って応募したほうが話が早く決まる可能性が高いだろうとふんだ。

 

で、去年の12月の頭ぐらいに善は急げで試しに一件応募をかけてみた。

そしたらクリスマスシーズンに向けて人員が欲しかったのか、面接後即採用となった。

 

ありゃ、今やってるバイト先にまだ辞めることすら言ってないのに?

 

でもまあ社保に入れるまでは新旧両方のバイトを併用で行くことに決めていたのだからそれはそれでよいのだ。

だが、いきなり一件目で成功するとは思ってなかったんでちょっと拍子抜けしたのかもしれん。

 

実際、クリスマスの繁盛記に戦力にならないといけないということで、採用された1週間後からもう働き始めたのだった。

 

でまあ自分なりに気合を入れ、クリスマスも年末年始もシフトに入ってがんばったわけだ。

 

だが、ここは正月の二回目の勤務、最初から数えて十数回目にて退職させていただくことにしたのだった。

 

店長がどうしても好きになれなかったからである。

 

ヒステリックで神経質、独りよがりな、どーにも生理的に受け付けない女性店長だった。

「もうムリ。これ以上続けたらキレる」

と、維水志の強靭な精神がアラートを発していたのだからしょーがあるまい。

 

プラス、そいつの腹心的な、小姑みたいなやつがいて、そいつも維水志がミスると店長といっしょに畳みかけてきやがるのである。

学園もののアニメや漫画の校長と副校長が揃って嫌な奴、みたいな状況よ。

「そうですよねー、校長、ホント、維水志は役立たずですわ」みたいな。

 

それにあんまり歓迎されていなかった気がする。

そもそも男性が他に一人もいない職場だった。

支給されたユニフォームがSサイズだったり手袋もSサイズしか置いてなかったりと、完全に女性中心主義の職場だった。

某ケーキチェーン店なのだが、実際、他の店舗で男性が働いてるのを見たことがない(条件が割と良かったんで後先考えずに応募したら受かっちゃったってやつで)。

勤務後に勤務時間をパソコンに自分で入力しなきゃならののだが、維水志は結局最後までそこにログインすることができなかった。ちゃんと登録すらしてくれないのである。

だからか、入館証も発行されるまでやたら時間がかかり、1か月ぐらいは在籍したはずなのだが受け取らないまま辞めることとなった。

 

まあそんなんだから、速攻で辞めて正解だった。

現状のバイトと比べ、条件面でも合わないことが多かったし。

 

まず、家から遠い。

クルマ通勤しようと思ってたのだけれど、でっかいショッピングセンターの中の店舗のため、従業員はクルマ通勤禁止だとかぬかしやがるし(クルマで通ったけどね)。

いちいちセキュリティエリアを通らないと店舗に入れないし。

そーすっと仕事が終わって帰宅までにやたら時間がかかってしまうのだ。現バイトが14時にタイムカードを押したら14時10分には家にいる、ってのに対し、この新バイトの場合は帰宅が14時40分ぐらいになってしまうのである。

 

そして何より接客がメインなのが嫌だった。

レジ打ちがポイントカードやらなにやらやたら覚えることが多いのに、即実践投入されて間違えるとぶちぶちぶちぶち文句を言われる。

それはまあ自分のせいだからしょーがないにしても、他の人がやったミスも維水志がやったと決めてかかられるのだった。

もういちいち「私じゃありません!」とか反論すんのも面倒くさいぐらい意気消沈してしまうのだった。

そもそもこれはどこのバイトでもよくあることだと思われるが、人によって言うことが違う。一体、誰に従ったらえーねん?

 

しょーがねーじゃーん、初心者なんだから~。

と思うのは甘えなのだろうか?

 

要するに精神衛生上大変よろしくない職場だったと言える。

優しくしてくれる人も何人かいたんだけどなぁ。

 

まあちゃんと働いた日数時間分の給与と交通費(ホントは少ししかかからないガソリン代)ももらえたし。

そーいや給与明細すらもらえなかった。例のパソコンにログインして自分で確認するしかないとかで。呆れるわ。

 

かくして次のバイト先探しが始まることとなった。

 

つづく。