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はたらく萌一さま!

 

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ネコネコシンメトリー

前回の続き。

 

そう。

不採用にされ過ぎて、もう半ばやけくそ状態になっていた。

思っていた条件と実際のが違っていた等はあるものの、11回もトライして採用されたのが1回しかないだなんて、自分の人としての価値観を疑ってしまう。

 

「ああ、やっぱ長年個人で自営業なんかやってっと、社会人として半端もんにしかなれないんじゃなかろうか・・・」とか。

 

「ああ、エイジズムってやっぱり存在して、もう自分はその対象になってしまったのか・・・」とか。

 

「ああ、これはさんざんクソじじいを罵ってきた報いなのか・・・」とか。

 

まあ最後のは違うかな。罵ったのはホント世間的に常識のないやからたちで「年配の方」だなんて口が滑っても呼べないような人柄たちだったし。

 

ともかくそんなんで、リクルート活動に対する感覚もマヒしつつあった。

「もう何でも来いや。何でも行くぜよ」と。

 

それでちょっと前から気になっていたのが、「高校生が活躍」とか書いてあるので、ぜってーダメだろと思って敬遠していた募集にまでトライすることになった。

 

まあ結果的にはそれが良かったのだけれども。

 

ファストフード店である。

 

 

自営業を始めて以来、維水志のダブルワークはこれまで3回あった。

 

1回目はファミレス、2回目はパスタチェーン店、3回目だけが同業種だった。

 

そう。3分の2は飲食業だったわけで。

 

維水志の本業の始業が夕方からであることを考えてみりゃ、飲食業界で働くのが一番ダブルワークしやすいのである。

 

半月ごとのシフト申告制で時間が組みやすいし、割と決まった曜日や時間にシフトに入れてもらえるから収入もある程度安定する。

 

 

そんなわけで、この話の結末がどうなるか期待されていた方々の参考になるわけもなく、大変申し訳ございません。

 

 

で、この最後の応募の際、Webで作った履歴書を初めて使った。

それまでも履歴書が必要なケースは2、3回あったが、「用意してきて」という割に提出を促されずにそのまま持ち帰ったこともあった。

「雇用側からすれば、最初っから雇う気がないので履歴書を受け取る意味がないって判断したのかも」

そんな風に考え「まあバイトだし、結構適当なんだな。志望動機なんて書く必要もなさそうだ」と思っていたのだが、この時だけは志望動機もしっかり記入しておいた。

なんたってWeb上だから書き損じがないし、テンプレ的な内容を適当に書いときゃいいや、ってノリだった。

 

面接は現地で行うとのこと。

 

近いから遅刻することはないが、少なくとも10分前には着いて待っていたい。

 

で、到着後、すぐ採用担当の方が表れて「維水志さんですか?」と声をかけてくれた。

 

ここでは特に技能テスト的なことは行われなかった。

代わりに用意してきた履歴書を元にインタビューを進めたのだった。

担当官は、おそらくであるが履歴書の志望動機の欄を読みながら「ちゃんとしていらっしゃる・・・」と呟いた。

「(す、すんません・・。結構適当に書きました)」と心の中で謝った。

よ、よかった。一応ちゃんと用意しておいて・・・。

 

記憶が確かならば、20分程度の面談だったろうか。

 

終わりに面接担当の方が、

「結果はすぐにお知りになりたいですか?」

とおっしゃるので、

「すぐのほうが有り難いです(ダメだったらすぐまた次に応募しなきゃならんので)」

って、後半の( )内のセリフを言うか言わないうちに、

 

「じゃあ採用です」

 

え?

 

え?

 

要はこの場で即採用決定ってことなのだけれども、今までの就活のことを考えると、とても信じられなくて、最初状況がよく呑み込めなかったのだった。

 

「あ、ありがとうございます!」

 

と、言うしかなかったのだけれど、「え~!?そんな簡単でいーんか?」とちょっと思った。

 

まあでも雇ってくれることは決まったのだ。素直に喜ぶことにした。

 

そして何より救われた気分だった。

今までの努力が報われた気がしたし、やっぱ「縁」ってのはある、と改めて確信できた出来事でもあった。

それまでの11回、それらはやはり縁がなかったのだと言える。

働いていてもきっとうまくいかずに長続きしなかったんじゃなかろうか。

実際、この即日雇用決定の翌日に、10回目に応募したまかない担当業務の面接担当官から電話があり、欠員が出たからまだ間に合うのであれば雇用したい、という電話があった。

もちろん決まってしまったので丁寧にお断りしたが、ファーストフード店が即採用じゃなかったらどうなっていただろうか?

この件もそうだが、例の採用が決まっていたのに予定時間内に連絡が来なかったためお断りしたパン製造工場といい、流れが完全にファストフード店へ決まるように動いていたとしか思えないのである。

これを「縁」と呼ばずに何と呼ぼう?

 

かくして3月上旬から働き始め約1か月間の研修期間を経て今に至る。

 

で、楽しいのよ。

業務内容が。

毎日部活に行っているような感覚かもしれん。

こんな気分になれるのは縁がある所以だろう。間違いない。

 

まあただ一つ気になるのが働いている人の年齢層が幅広いってことか。

否、維水志だけとびぬけて年齢が高いのである。

店長や社員の方々ですら全員維水志より年下なんだもん、はは・・・。

まあ仕方あるまい。予想はしていたし。

本業でも顧客は若いわけで、別に問題はない。

 

 

なんかこう、いきなり異世界に召喚されたような感じがしないでもない。

 

はたらく魔王さま!」というアニメ(ラノベ)がある。

異世界の魔王が突然日本にやってきて、マックならぬマグロナルドというファストフード店でまじめに働く、というお話なのだけども、その姿と自分を同一視してしまうのだった。

 

 

なんか、社会の仕組みの中の一員として働いているのが新鮮で不思議で面白い。